ファミリーコンピュータを愛す・その39

ドラクエIVとFFIIIで盛り上がっていた頃、実は他の大作RPG2作も発売されようとしていた。ひとつめは「ウィザードリィIII」である。その名の通りファミコン3作目なのであるが、実際はPC版のシナリオ2を移植したものだ。というのは、元々の2は1からキャラクター転送を前提とした上で制作されたため、レベル1からではプレイは不可能なのである。

 

しかし、ROMカセットのファミコン版はソフトのみで転送する事が不可能であったため、苦肉の策としてシナリオ3をIIとして先に発売したという訳である。そして、PC版のシナリオを大幅にアレンジし、レベル1からプレイ出来るようにさせたのが、このファミコン版ウィザードリィIIIだったという訳である。

 

そして、4月初頭には「女神転生II」も発売された。前作の欠点が解消され、非常に遊びやすくなっている名作中の名作だ。このように2〜4月には当時の大作RPGシリーズの続編が一気に出揃った、という訳でファミ通などは「4大RPG」と煽っていたものだ。しかし、この時はまだまだドラクエは別格であり、FFがIIIでその2番手を確保、そこから相当な開きがあってウィザードリィと女神転生という感じであり、正直エニックス側としては他と並べて称されたのは不本意であったかも知れない。

 

FFIII以降はめぼしいソフトもなく、クリアしてからのやり込み要素もなかったため、しばらくレベル上げをしてあとはそれっきりである。最強武具であるオニオンシリーズは、真っ当であればクリスタルタワーに稀に出現するドラゴン類を倒してのドロップしかないのであるが、私はファミマガに載っていたアイテム変化技を使用して入手した。これはファミ通では見た事がなく、またのちの大技林にも掲載されていなかったので、メーカー規制でもかかったのだろうか。その辺りの真意は不明である。

 

そして、春から初夏にかけては新作をプレイして行った記憶がない。せいぜい、ようやく初代FFを中古で入手してプレイした事ぐらいだろう。今更自力でやり込むのも面倒だったので、攻略本を見てプレイして行ったような記憶があるが、さすがにIIIをプレイした後では処理速度の遅さにうんざりしていったものだ。

 

さらに、この時期にファミコン版の「天地を喰らう」を、ある人から500円で譲り受けた。これはファミマガ付録の簡易攻略本を読みながらプレイして行ったのだが、このゲームは途中で山賊の大群で一気にレベル上げが出来る場所があるので、とっととクリアしたかった私は躊躇いなくそれを使用していった。当時は三国志の事はまるで知らなかったので、このゲームをプレイした限りでは劉備が天下を統一したと勘違いしてしまうだろう。

 

 

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