ファミリーコンピュータを愛す・その30

野球ゲームが一段落すると、次に控えていたのはあの超有名アクションゲームの続編であった。もちろん、スーパーマリオブラザーズ3のことである。しかし、この時期実は私はほとんどゲームから離れており、ゲーム雑誌を読む事すらしなかった時期が数ヶ月は続いたのである。言うまでもなく、その原因はミニ四駆である。

 

2年ほど前に発売されたレーサーミニ四駆は、子供たちの間で徐々に浸透していき、そしてこの1988年にその人気は頂点に達した。その後何度かブームがあったそうだが、この時こそ最初の第1次ミニ四駆ブームである。もちろん、その火付け役となったコロコロコミックはミニ四駆一辺倒、という訳でこの時期はほとんどゲームをプレイする事も知る事もなかった。

 

ラインナップ的には、10月の「スーパーマリオブラザーズ3」をはじめ、年末には「ファイナルファンタジーII」や「グラディウスII」、そして早くもファミコン版の初代「テトリス」も発売されるなど錚々たるものだったのだが、私はほとんど触れる事はなかった。ただ、相変わらず野球だけは興味があったので、うち買ったと言えば「プロ野球ファミリースタジアム88年度版」だけだった。

 

こちらは前作のような新データ、悪く言えばやっつけ仕事的なものとは異なり、基本システムはそのままなだけで後は完全新作だった。具体的には遂に12球団が勢揃いし、MとNを合わせてトータル14球団となった。そして、待望のエディット機能も搭載、これを使用するとNチームの代わりにYoursチームを使用する事が出来る。

 

ただ、残念な事にバックアップ未搭載であり、プレイする度に新たにデータ入力をする必要があったのでこれを毎回するのはかなり手間暇かかった。しかし、それでも自分のキャラをファミスタに出せるというのは感無量であったものだ。ただ、この88年度版から遂にファミスタも変名となってしまった。まあ致し方がない事とは言っても、実在のプロ野球をモチーフとしている以上変名というのは正直テンションが下がったものである。

 

また、この作品のみ野手の送球スピードが落ちるようになったため、外野からの送球はうまく中継を行う必要があった。そして、CPUの動きも良くなったため、以前のように簡単に内野安打や内野を抜けるという事も少なくなってしまった。要は難しくなったという事である。

 

CPU戦はパスワードがなく、つまりエンディングを見るにはぶっ続けでプレイしなくてはならなくなった。という訳であまりCPU戦はプレイする事はなかった記憶があるが、それでも対戦などは十分楽しめたものだ。そして、その頃に例によって週刊少年ジャンプ誌上で発表されたのが、「ドラゴンクエストIV」である。

 

 

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