ファミリーコンピュータを愛す・その19

そのように、瞬く間にドラクエIIの世界にどっぷりと浸かる事となった私であったのだが、ご存知のようにドラクエIIはシリーズでも屈指の高難易度であり、特にジャンプの情報も攻略も何もなく、全て手探りだった私はそれはそれは苦戦していったものである。ルプガナまでは基本的に一本道なので、レベルさえ上げて行けばなんとかなるのであるが、船を取り一気に世界が広がると、世界のどこへでも行ける反面、何をしていいのか分からなくなってしまう。

 

この自由度の高さこそドラクエIIの魅力でもあるのだが、まあほとんどの人はここで懐かしのアレフガルドに行くはずである。そこでヒントをもらい南下すると、大灯台があるのであるがここはゲーム中でも屈指の難易度であり、アレフガルドで少しレベルや装備を充実させただけではかなり厳しい場所なのだ。

 

ここは紋章があるだけなので、ロンダルキア直前まで行かなくても何の問題もないのであるが、初見ではそんな事は分かるはずもないので、かなりの人がここでハマってしまうだろう。そして、物語の最大級のキーアイテムである「きんのカギ」である。ご存じのように離れ島であるザハンに存在するのであるが、この場所が存在する事はローレシアからの旅の扉ですぐに理解は出来るものの、肝心の場所自体が非常に見つけづらいのだ。

 

今では当たり前な世界地図も、ファミコン版の時点ではそんな親切なものは存在せず、またマニュアルの地図もザハンの部分だけ丸まって隠されているという徹底ぶりであり、もう自分で見つける以外ない、というしかないものだったのだ。運が良ければあっさり見つかるかも知れないが、私はあいにくここで1週間ほどハマってしまった。きんのカギが見つからないと物語がまるで進行しないので、まずこのカギを見つけられるか否かで大きく進行が左右されてしまう。

 

そして、最大級の謎と言っても良かったのが、多くの人がハマった事であろう「すいもんのカギ」のありかである。これは本当にどうしても見つからず、王女がアバカムを覚えるまで育てていった記憶がある。当然、イベントに呪文が対応しているはずもなく、レベル上げの努力も虚しくここで大きくハマる事となってしまった。一応、自力で発見は出来たのであるが、これは本当に偶然に移動したら見つかった、的な感じだったと思う。

 

牢屋が空いていない時点で逃げ出すのは不可能と考えるのが普通であり、なら何かしら仕掛けがあるとしかないのであるが、当時は子供だったので、看守の「だがラゴスは逃げ出してしまったのだ!」を間に受けてしまったのだろう。よって、この2つの謎解きのおかげでトータル2週間ぐらいは詰まってしまったのだ。

 

最大の難所とはもちろん「ロンダルキアの洞窟」なのだが、当然最初のループから全く進めなかった。という訳で、これはどうにもならなかった事もあり、例のクラスメイトから「ファミコン神拳」のドラクエIIの単行本の袋とじマップを見せてもらいクリアする事が出来た。なのでここで初めて攻略を頼った訳である。最後の謎解きは、十字架で邪神の像を掲げる場面であるが、ここは誰かからヒントを得ていたので詰まる事はなかった。

 

そして、最終ボスも、すでにファミマガにおいて「はかぶさのけん」の裏技が紹介されていたし、さらにレベルも37まで到達していた事から、シドーは初見で難なく倒す事が出来た。実に購入から1ヶ月ほどかかってしまった事になる。その後もめげずにやり込み、最終的には全員レベルMAXまで上げていった。そんな事もあって、今でもドラクエIIは思い出深いゲームのひとつである。

 

 

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